不動産承継の重要性
@不動産とは
「土地および土地に定着している物をいう」(民法86条1項)
独立した定着物・・・建物・立木(登記されたもの)
独立しない定着物・・・石垣・庭石など
(いつも土地とセット)
Aなぜ不動産承継が重要なのか?
理由は
簡単に分割できず、家族や会社の方向性を踏まえた対策が必要であるから。
資産や財産には、分割を考えた時に二つに分類できます。
1.分けられるもの⇒可分債権
例)現金、他者への債務、損害賠償金など
2.分けられないもの⇒不可分債権
例)不動産、動産、有価証券、投資信託、定額郵便貯金など
資産を引き継ぐ時に、問題となるのが「分けられない資産」=不可分債権です。
それは、正確に按分することができず公平に分けることが難しいからです。
その中でも、「不動産」については、専門的な知識が要求されます。
単に不動産と言っても、戸建住宅、アパート、マンション、
資材置き場、駐車場、地貸し(土地を所有していて他人に貸している)など所有形態や態様も様々です。
そのうえ当然のことながら、その家庭ごとに又は家族ごとに不動産に対する想いは違います。
親は「ずっと守って欲しい、先祖から受け継いだ土地を代々承継させたい」と考えているが子供は煩わしいと思っている。
賃貸物件で収益もあるが、これからの維持費・管理費にコストが見込まれる。入居の問題、融資返済金額とのバランスなど
単に収益があがる=よいもの、という単純な問題ではない。
さらに、法的解釈や税金の問題など専門的な知識が必要です。
そして、社長の財産に不動産があると更に会社の承継と絡み合い、全体を俯瞰した対策が必要になります。
今後増えるであろう後継者不足問題にも大きな影響を及ぼします。
所有不動産が個人名義か会社名義なのか。
社長の相続や年金問題は対策されていますでしょうか?
不動産は重要な位置付けだと考えます。
B不動産承継問題
・不動産を引き継ぐ問題
相続問題・・・相続税問題、分割の問題、土地と建物名義が違う、賃貸借契約書がない、
賃貸物件・・・家賃、管理、修繕問題、入居問題、
不要な不動産・・・売却問題、譲渡所得税
地貸し・・・契約内容が不確実、定期借地か土地だけか、
テナント貸し・・・入居問題
それぞれの形態や立地状況、入居状況、今後の見通し、相続からの視点・・・今後想定されるリスクや可能性も探らなければなりません。